SSブログ

インフルエンザなんて怖くない/待合室・編。 [医療関係]

こんばちわ、なちです。

いよいよ冬本番が到来!
本来であれば、インフルエンザはこれからが本番です。
しかし今年は新型の発生のため、病院へ掛からない方が増えていますが(かといって、市販薬も増えてない)、果たしてそんなに簡単にインフルにうつってしまうのでしょうか。

うーん、私は否だと思います。
だけれども、やっぱりインフルは怖い。隣りにインフルの人がいるなんて嫌だ。
その気持ちも分かります。
ですが、私は、誰がインフルか分からない電車やそれこそバーゲンの人混みの方が怖いです。
だって、誰がインフルか分からないから。病院でインフルの人はさり気なくマークされ、病院スタッフが目を光らせています(例えばうちでは、患者がマスクをしていない時は、マスクを提供する)。医療機関では感染連鎖を防ぐために、何度も勉強会を行い、医療関係者全員できちんと予防マニュアルに沿った対応をしています。

なぜインフルを怖がらなくてよいのでしょうか。
一つは、インフルが疑われる患者は、病院側が区別するからです。よく受付に「発熱のある人は受付に申し出てください」と表示がありますが、病院への患者の自己申告ではありますが、これが他の患者と可能な限り区別し、接触を減らしています。

待合室の真隣りにインフルの方が座っていても、知識に基づく適切な予防で、過剰に不安になる必要はありません。
インフルエンザは例えば結核とは違うので、空気感染はしません(同じ空間にいるだけでは感染しません)
インフルの感染経路は主に飛沫感染、そして接触感染です。
飛沫感染とは、咳などの唾液のしぶきを直接吸い込むことで感染します。また飛沫が飛び散った所や患者自身が鼻や目をこすった手で触った所に、別の人が触れて、その手で鼻や口元などの粘膜を触ることでも感染します。
要はこの2つの感染経路を防げば、待合室でのインフル感染は極端に減ります。

飛沫感染を防ぐ最も有効な方法は、マスクの正しい装着です。
マスクの大きな役割は以下の3つです。
・咳やくしゃみなどをしても、ウィルスを拡散させない
・飛び散ったウィルスが付着した所に他の人が触れ、その手で鼻や口に直接触れるのを防ぐ
・マスクで鼻や口腔内を適度に保温保湿することで、ウィルスの住みにくい環境を整える

接触感染を防ぐ有効な方法は、手洗いとうがいです。
手洗いは、出来れば1-2時間毎に行い、うがいも同様です。
手洗いは、必ずアルコールで行う必要はなく、石鹸で十分。石鹸の泡で、ウィルスを洗い流すという感覚で、ゆっくり丁寧に手洗いを行います。
うがいは、ウィルスを排出するのに有効ですが、口腔内などの粘膜にウィルスが付着した場合、約30分くらいで粘膜内に侵入しますので、定期的にこまめなうがいが大切です。もし、うがいが出来ない時は、口の中に水などを含み、ゆっくり喉を潤すような感じで飲みます。飲みこんだウィルスは胃の中で胃酸によって死んでしまいます。外出時などうがいが出来ない時は、水分は何でもいいので、適度に喉を潤し、乾燥しないようにしましょう。飴をなめることも同じで、唾液で喉を潤す作用があります。

では、具体的に、病院に行く場合では。。。
まず病院内で待つ時間は最大30-40分とします。それ以上の待つ時は、予め受付に自分の呼ばれる時間帯を確認し、病院を後にします。病院を離れる理由は、病院内はとても乾燥しているためです。

待合室では、マスクを正しく装着して大人しく待ちます。その際、アルコール消毒の液体があったら、まず一吹き、病院を後にする時に一吹きして手を消毒すると良いでしょう。

基本的にはこれだけです。
つまり、、、マスクしてウィルス飛沫を吸い込まない、むやみにあちこち触らない、手で鼻や口・目をこすらない。
最も気をつけるのは、これだけです。

たまに、手洗いうがい・マスクをしても、ウィルスが洋服などに付いてしまえば、家にまで持ち帰ってしまうじゃないか、と心配される方がいますが、ウィルス飛沫は、最大48時間で死滅します。通常の洗濯で十分除去できるので、家に帰ったら部屋着に着替えて、洋服は洗濯し、コートも丸2日陰干しをして、着なければいいだけです。

インフルエンザの患者さんというのは、一度診察してしまえば、分かり易いんです。薬も検査も独特なので、すぐに分かります。医療関係者は、使用した器具の消毒や医療関係者の予防、他患者への感染予防には、細心の注意をしています。患者が分かりやすいので、ある意味対応がしやすいのです。
ですから、安心して病院にいらしてください。
薬局も同様に対応しています。

もう一つ、インフルが怖くない理由としては、新型は弱毒性だということです。
新型はほとんどの人に免疫がないので、他の人にうつる力(伝播力、感染力とも言う)は強いので、多くの人に感染します。ただ弱毒性であるため、ほとんどの人が軽症で済みます。日本の医療体制は世界でトップです。感染しても薬は十分にあり、栄養状態も高いです。一度は何らかの形で、新型の免疫を獲得しなければならないので(感染するか、予防接種を定期的に行うか)、自ら感染しにいく必要はないですが、いつかは経験しなければならないこととして、割り切ってもいいと思います。

まぁ、なぜこんな話をしてるかと言えば、普段だったら病院に行って治療しているはずの人が、新型を過度に恐れるあまり来局されず、例えば風邪などもひどくなってから来られるケースが多いからです。
もちろん、感染すれば重症化するケースもあり、不幸にも亡くなる人もいます。
しかし、その確率は、日本では低いのです。
交通事故で死にたくないから、車に乗らない、免許も取らない、家から一歩も出ないという人はいないと思います。どんなに気をつけても、不幸な結果はあります。
しかし、それを恐れるあまり、適切な治療を受けずに、インフル以外の病気が悪化してしまっては本末転倒です。

インフルの報告があってから、医療関係者は、今まで以上に新型を勉強し、その対策を進めています。
ですから、安心して、医療機関を受診してください。
そして、医療機関に掛かる時は、、、
・マスクをする
・帰宅時には必ず手洗いをする/うがいをする

インフルが疑われる人の医療機関の受診は、
・マスクをする(他の人にうつさないために)
・手洗いを行う
・医療機関に発熱していると、受付時に申告する

これらの予防法を各自行っていただければ、インフルエンザは必ずしも怖い病気ではないと思います。

正しい予防を行いましょう。
ご不明な点は、あなたのかかりつけ薬剤師に、是非ご相談してください。


2010-01-05 14:08  nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 1

コメント 2

ミィシャ

当地は、大雪でやられていますが、なちさんの記事を読んで、疲れた脳がよみがえりました。
ありがとうございます。(^^)
by ミィシャ (2010-01-06 01:18) 

なち

>ミィシャさん。
niceありがとうございます!
お褒めの言葉もありがとうございます!

大雪、大変そうですね。
私の地元は雪が1cmも積もると大混乱します(笑)
by なち (2010-01-07 00:09) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

 

このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。